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紬(つむぎ)とはどんな着物?
紬(つむぎ)とは、蚕から手作業で紡いだ糸を撚りあわせ、先に染色してから、平織りした織物です。1枚の紬が完成するまでには数ヶ月以上の時間が費やされることもあり、その独特な製造技法が世界から評価を受けています。
紬の着物の特徴は表面に凹凸があり独特の風合いがあることや、非常に丈夫であることが挙げられます。
紬の歴史は古く、発祥は1,300年前と言われています。多くの紬が生産されているの県の伝統工芸品に指定されており、文化品として価値も非常に高いんですよ。中には無形重要文化財に指定されている紬もあるほどです。
県ごとに1つ1つ紹介していくことは難しいため、代表的な紬の種類を紹介していきます。
紬の産地と種類
代表的な紬には「大島紬」や「結城紬」、「宮古上布」、「塩沢紬」、「黄八丈」、「牛首紬」、「琉球紅型」などがあり、それぞれの特徴が異なります。産地によっては違う雰囲気を楽しめる点は多くの着物ファンを魅了している一つの要因です。
これらの紬であれば、どれも高値が付きやすいため、ぜひ確認してみて下さい。
大島紬
大島紬は鹿児島の奄美大島で作られているの紬です。紬の中では非常に知名度が高く「着物の女王」と称されています。
大島紬は、素材となる絹糸が「泥染め」という特殊な技法で染められていることが一番の特徴です。そのため色合いが非常に落ち着いており、独特の渋さがある着物が仕上がります。
結城紬
結城紬は茨城県や栃木県で生産されている紬です。ユネスコ無形文化遺産・重要無形文化財に指定されており、全紬の中でも最高峰といえる織物です。
見た目の特徴は「濃い青、藍色」で染められている点です。始めはパリッとした雰囲気がありますが、着用を重ねる度に柔らかくなり体に馴染んで行きます。
紬の中でもダントツ値段が高いという点も特徴の一つです。元値が高く手を出せる人が少ない着物は中古需要が高く、高価買取が期待できます。
牛首紬
牛首紬は石川県で生産されている紬です。クロユリ染めという非常に手間と時間のかかる染色技法が使用されており、独特の「ピンク、紫、黄色、緑、グレー」を楽しむ事ができます。染色過程は紬のなかでもとくに手間がかかっています。
また、非常に丈夫であることも牛首紬の特徴の一つです。着物を釘に引っ掛けた際に、釘の方が抜けてしまった逸話から「釘抜紬」とも呼ばれています。
牛首紬や大島、結城紬は一部の方から「三大紬」なんて呼ばれ方もしていますよ。
宮古上布
宮古上布は沖縄県宮古島で生産されている紬で、国の重要無形文化財に指定されています。昔は布のランクを「上布」「中布」「下布」といい表しており、宮古島で生産される布は品質が非常に良いことから「宮古上布」と名前がついています。
一番の特徴は絹ではなく、麻織物であることです。独特の光沢があり、ひじょうに艷やかな印象の着物です。
塩沢紬
塩沢紬は新潟県南魚沼市で生産されている紬です。起源が1700年代なので、紬の中では比較的新しい着物です。結城紬同様、無形文化財に認定されており文化財としての価値が非常に高いため、買取においても価格に期待することができます。
また、塩沢紬はほかの紬に比べると生産量が少なく、希少性が非常に高いとされています。
黄八丈
黄八丈は、東京都八丈島を産地としている紬です。八丈島という島の名前の由来にもなっており、かなり歴史的な価値が高い紬です。
島の名前から商品名がついたのではないんですよ。逆なんです。
見た目は、黄、茶、黒の三色で染めた格子模様が特徴的です。本場八丈島で作られた紬は経済産業省指定伝統的工芸品にもなっております。
琉球紅型
琉球紅型は沖縄県で生産されている紬です。紬の中では珍しく後染めで作られる着物です。小刀で模様を彫った型紙を当てつつ染色するという技法が使われています。
琉球紅型はもともと「王家」や「身分の高い士族」の衣服であったことから、紬の中でも非常に派手な色味をしています。その眩しいほどの発色に惚れ込む方は多く、根強い人気があります。
着物買取における紬の買取相場
買取相場 | 紬の種類 |
---|---|
100,000円~ | 本場大島紬、本場黄八丈 、本場結城紬、宮古上布 |
50,000円~ | 久米島紬、牛首紬、信州紬 |
10,000円~ | 大島紬、黄八丈 、結城紬、米沢紬、塩沢紬 |
5.000円~ | 郡上紬、十日町紬、紅花紬、小千谷紬 |
1,000円~ | 大島紬(海外産)、村山紬 |
着物買取において伝統工芸品に該当する品は価値が高いとされています。ただし紬の種類によっては買取価格が高い着物と低い着物があります。
また、同じ名前であったとしても、産地が異なる紬や伝統工芸品に指定されていない紬もあります。
例えば、奄美大島原産の伝統工芸品である本場大島紬と、韓国産の大島紬があり、値段が大きく異なるということです。
出処がわからない紬や、よほど古い紬の場合は500円ほどの値段しか付かないこともあります。反対に希少性の高い12マルキの大島紬だと、ほとんど市場流通していないことから50万円もの高価な査定価格ががついた事例もあります。
買取事例や査定を受けた経験を元に平均的な価格を紹介しましたが、着物によってかなりバラつきがありました。いくらで売れるのか推測することは大事ですが、まずは無料査定を利用してみることをおすすめします。
今回は「紬」に注目して相場価格を解説しましたが、種類や格、産地別に様々な着物の買取価格を知りたい方は「着物買取の相場価格はいくら?高額で売るためのコツを徹底解説!」を参考にしてください。
紬の高額買取のポイント
紬(つむぎ)の着物のリサーチを進め判明した、高額が付いている着物の共通のポイントを紹介します。
- 産地や工房がどこか
- 生産量が少なく、希少性が高いか
- 証紙の有無、買取価格が3倍〜5倍変わる
- 柄が細かく繊細か
- たとう紙、外箱がついているか
産地や工房がどこか
まず、産地ごとに価値が異なります。紬だからといって全てが高額買取となるわけではありません。
主に元値が関わる部分ですが、紬の中でも値段が高い結城紬と比較的手が届きやすい村山紬とではやはり買取価格にも差が出ます。
生産量が少なく、希少性が高いか
同じ紬の中でも、種類が沢山あります。例えば結城紬の中でも無形重要文化財としての規定を満たしている本場結城紬は生産量が少なく、希少性が高いです。
また、大島紬の場合は染め方に種類が多くあり、白泥で染められる「白大島紬」が希少で買取金額にも期待できます。
証紙や落款がついているか
上記の「産地」や「希少性」を証明するために、証紙が必要となります。
証紙の有無は紬の着物を売却する際に非常に重要な項目です。証紙が無い着物でも経験豊富な鑑定士であれば、おおよその産地は鑑定できるので、買取はしてくれます。しかし証紙がある場合に比べ、1/3〜1/5程度の値段になってしまうでしょう。
高価な着物には必ず証紙がついているため、着物の査定を受ける前に自宅で証紙を探してみて下さい。また、今後着物を買う機会がある方は絶対に捨てないようにしましょう。
例外として「落款」がある着物に関しては着物に直接印が押してあるため、証紙がなくても高額で買取を行ってくれます。本記事で取り上げている紬の中では「牛首紬」には落款が押されていることが多いです。
たとう紙、外箱、付属品が付いているか
着物が包まれていた「たとう紙」や「桐の外箱」があれば、一緒に査定に出すことで買取金額を上げることができます。
付属品としての価値だけでなく、箱や証紙に販売店のサインが書かれていれば、購入した販売店、百貨店や展示会などを証明する役割もあるので、「たかが箱、ただの包み紙」とは考えず、一度自宅で確認してみることをおすすめします。
状態は良好か
価値の高い紬の着物だからと言って状態が著しく悪い場合は買取価格がつかないこともあります。
高級紬の着物であれば、長く愛用している方も多いのではないでしょうか?
箪笥に閉まったままでカビが生えてしまった着物や着用回数が多く使用感が目立つ着物は買取価格がガクンと下がってしまいます。売却を考えている着物は時々、日陰で風通しのいい場所に干すことで「カビ」「ニオイ」の対策をしておくようにしましょう。
紬を売るのにおすすめの業者
紬(つむぎ)の着物を売るための手段は「着物買取専門業者」「着物専門のリサイクルショップ」「総合リサイクルショップ」「オークションやフリマアプリ」の4つがあり、着物買取の専門業者を利用することをおすすめします。
総合リサイクルショップ
紬にはたくさんの種類があり、1つ1つの紬ごとに専門性の高い知識が必要となります。
総合リサイクルショップの強みは多くの品を一度に査定できることにあるため、価値の高い品を専門的に鑑定してほしい場合に適していません。正確な金額を付けてほしいのであれば、利用を控えた方が良いでしょう。
オークションやフリマアプリ
オークションやフリマアプリで紬を売る場合は、売る側の知識が要求されます。「どういった紬ですか?」、「産地はどこで、証明することはできますか?」、「マルキの数はわかりますか?」などたくさんの質問を受けることになります。
出品者に着物の販売経験がないであれば、あまりおすすめはできません。
中古着物屋、呉服店
中古着物販売店の中には買取にも対応している店舗があります。着物を専門的に取り扱っているお店だけあり、知識は豊富なのですが、買取金額は下記で紹介する「買取専門業者」に及ばない印象があります。
着物買取専門業者
代表的な業者に「バイセル」や「買取プレミアム」などがある着物の買取だけを専門的に行っている業者です。着物に関する知識があり、買取金額も高いことから当サイトでは着物買取専門業者を利用することをおすすめしています。
紬の着物を高額買取してくれる業者

評価内容 | |
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査定金額 |
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対応速度 |
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専門知識 |
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利便性 |
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接客対応 |
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- 月間申込み件数2万件以上《業界1位》
- 顧客満足度《業界1位》
- 出張買取価格満足度《業界1位》
- 最短30分!出張買取可能
バイセルは紬を買取対象としている着物業者の中でも、査定金額がより高い業者です。当サイトに寄せられる口コミの中にも「○○紬に高い価格が付いた」といった満足の声が沢山届いています。
公式ホームページには実際に「大島紬」や「結城紬」の買取実績が掲載されており、非常に高い金額が付いています。
以上、紬の買取相場や高く売れる種類について解説をしました。
紬を売るのであれば、バイセルが一番おすすめですが、他の業者と値段を比較したい方は「【着物買取専門店の人気ランキング】口コミ、評判で業者を徹底比較!」で人気の着物買取業者を多数で紹介しているので、是非参考にして下さい。
「紬」以外にも、様々な着物の相場価格を紹介しています。ほかにも買取価格を知りたい着物がある方は下記リンクを参考にしてください。