
ポリエステルやウール着物とは?
不要になったウールの着物やポリエステルの着物の処分にお困りの方は多いのではないでしょうか?
着物買取において、生地の素材は非常に重要な査定ポイントです。例えば、正絹100%の着物とウールの着物とでは査定時の評価が全く異なります。本記事ではウールやポリエステルにどのような特徴があり、どれほどの価格で売れるのかを解説します。
まず、ウールやポリエステルの着物とは、一体どのような着物なのでしょうか?簡単にまとめてみました。
ウール | ポリエステル(化繊) | |
---|---|---|
概要 | 羊の毛で織られた着物、昭和中期に流行 | 石油系の化学繊維、昭和後期に流行 |
特徴 | シワになりにくく、保温性に優れている、洗濯できる | 丈夫で型崩れやカビに強い、洗濯できる |
価格 | 1万円前後 | 1万円前後 |
シーズン | 秋~春の3シーズン | 通年 |
着用シーン | 日常生活~昼食会など | 格によって変わる |
ウール着物もポリエステル着物も、昭和時代に洗える着物として誕生し、ブームとなりました。従来の絹や麻、木綿の着物と違い、丈夫で手入れが簡単なことから普段着として人気を博していました。現在でも日常的に着物を着る方からは非常に人気が高いです。
ウール着物もポリエステル着物も、1万円前後の価格で販売されているので着物初心者や若者にも最適ですね。
ポリエステル着物は、どのような格で作られるかで着用できる幅が異なりますが、基本的にはウール着物もポリエステル着物もカジュアルシーンで着用されるケースが多いです。
ウール、ポリエステルの着物は買取ってもらえるのか?
ここまで話を聞くと、扱いが簡単で普段着として着る方や若者層に人気なのだから、「中古でも人気がありそう!」と思ってしまいます。しかし、着物を日常的に着ている方、着物と着ている若者は年々減少しています。皆さんの周りにもそれほどいないですよね?
もし、買う機会があったとしても安価で購入できるため中古の着物よりもバラエティ豊富な新品の方が人気が高いです。
また、ウールの着物に至っては、虫が付きやすいという弱点もあります。防虫剤や乾燥剤を使って管理すれば、手間はかかりませんがニオイが付いてしまいます。まめに「虫干し」などを行い薬品を使わず管理することも可能ですが、倉庫に大量の在庫を持つ業者はそうまでしてウールを仕入れようとはしません。
買取は可能ですが、中古としての需要は少なく、買い取った後の管理が大変という理由から買取価格は非常に安くなります。「ウールやポリエステルの着物は買取不可」としている業者もたくさんあります。ただし、ウールやポリエステルの中にも高級素材とされる物は例外として高額で買い取ってもらえるケースがあります。
下記でウールやポリエステルの種類について解説をします。
ウール着物の種類
- 西陣ウール
- サマーウール
- シルクウール
- モスリン
西陣ウールは国内最高峰のウールで、高級素材とされています。従来のウールと異なり、肌触りが良く軽いことが特徴です。ウール着物の中でも西陣ウールであれば比較的売りやすいと言えるでしょう。
サマーウールは夏用に粗く、軽く作られた生地です。通気性が高く湿気や温度を外に逃がしてくれるため、通常のウール着物では着用できないサマーシーズンにも着る事ができます。高級品で価値が特別高いものではないため、それほど買取には影響しません。
シルクウールはその名の通りシルクとウールの繊維を混ぜて作られた着物です。ウールはカジュアルで着用するものですが、シルクを混紡することで、フォーマルでの着用も可能となります。扱いはウール着物とみなされるため、買取において立場が良くなるということはありません。
モスリンは、ウールの中でも細い糸を使用して作られた生地です。ガーゼのように肌触りが良く、軽いことが特徴、襦袢や羽織、道中着に使用されます。通常のウールよりは希少性は高いものの、価格はそれほど高くないため、売値もそこまでは伸びません。
ポリエステル(化繊)着物の種類
- 英(はなぶさ)
- 東レシルック
- 撫松庵
- 夢工房
- 源氏物語
いくつかブランドがありますが、とくに東レの「シルック」は最高級ポリエステルきものとして有名です。絹のような風合いがありながら、洗えるので、「利便性が高い」と人気が高く中古買取でも値段が付きやすいです。
また、「英きもの」のポリエステルも絹と見分けが付かないと称される最高級ポリエステルです。ひとくちにポリエステルといってもピンきりですが、これら2社の着物であれば高額買取にも期待できます。
ポリエステルやウールの着物の相場価格、実際に売ってみた体験談
値段が付く可能性が高い、着物買取業者「バイセル」と「ザ・ゴールド」に実際にポリエステルやウールの着物を売却し、査定相場をリサーチしてみました。
今回はポリエステルやウールの着物の他、正絹着物や帯など15点をまとめて依頼しています。
ウール着物 | ポリエステル着物 | |
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画像 | ![]() |
![]() |
ブランド | ノーブランド | ノーブランド |
購入年 | 20年以上前 | 20年以上前 |
状態 | 良好 | 良好 |
備考 | 男性物、羽織とセット | 女性物、浴衣 |
バイセル(旧名:スピード買取.jp)の買取価格

評価内容 | |
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査定金額 |
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対応速度 |
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専門知識 |
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利便性 |
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接客対応 |
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- 月間申込み件数2万件以上《業界1位》
- 顧客満足度《業界1位》
- 出張買取価格満足度《業界1位》
- 最短30分!出張買取可能
状態が悪い着物や古い着物にも値段を付けてくれることで有名なバイセルに「ウール着物」と「ポリエステル着物」の査定を依頼した結果、どちらも値段をつけてもらう事ができませんでした。
一緒に売却した正絹着物にはきちんと値段が付き、合計の査定金額はどの業者よりも高かったのですが、年数が経った「ウール着物」と「ポリエステル着物」にはどうしても値段を付けられないと教えていただきました。
全体の流れや合計査定金額について知りたい方は「バイセルに15点の着物買取の無料査定を依頼してみた!【実際に体験してみた口コミと評判】」を御覧ください。
ザ・ゴールドの買取価格

評価内容 | |
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査定金額 |
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対応速度 |
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専門知識 |
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利便性 |
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接客対応 |
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- 全国に79の店舗!《業界2位》
- 査定員は親切、丁寧、明快である
- 着物以外にも充実した買取品目
同様に、どんな着物も査定対象としているザ・ゴールドに「ウール着物」と「ポリエステル着物」の査定を依頼をしてみました。依頼した点数や品はバイセルと同一です。
ザ・ゴールドはウールの着物と羽織にそれぞれ100円査定金額を付けてくれました!
年数が古くノーブランドの着物であったにもかかわらず、値段を付けてくれた理由は「状態が良く再販可能と判断したため」と「一緒に沢山の着物を依頼してくれたため」と教えていただきました。
全体の流れや合計査定金額について知りたい方は「ザ・ゴールドに15点の着物買取の無料査定を依頼してみた!【実際に利用した口コミと評判】」を御覧ください
その他、ウールやポリエステルの着物を査定してくれる業者
実際に使用したわけではありませんが、どんな着物の査定も受け付けている業者を一覧で紹介します。
たとえ、ウール着物やポリエステル着物に値段が付かなかったとしても、合計金額で一番高値が付くバイセルを利用することをおすすめしますが、ウール着物やポリエステル着物だけを売りたい場合は以下の業者を利用してみて下さい。
項目 | 買取対象エリア |
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買取プレミアム | 全国 |
ヤマトク | 全国 |
福ちゃん |
全国 |
たんす屋 | 全国 |
忠右衛門 ※ウールは対象外 | 全国 |
まんがく屋 |
全国 |
一善 | 大阪・名古屋・東京・横浜 |
彩羽 | 東海地方、関西地方 |
今回は「ウールやポリエステルの着物」に注目して相場価格を解説しましたが、種類や格、産地別に様々な着物の買取価格を知りたい方は「着物買取の相場価格はいくら?高額で売るためのコツを徹底解説!」を参考にしてください。
高値が付くポリエステル、ウール着物のポイント
実際にリサーチを行っている中で、査定員の方にウールやポリエステル着物の査定ポイントを聞いてみました。
- ブランドや種類
- 保存状態の良さ
- サイズの大きさ
- 購入年数やデザイン性
有名ブランドや高級素材が使われてるか
上記で紹介したような「西陣ウール」、「英」、「東レシルック」のようなブランド品、高級素材であるかが一番大切なポイントです。
一般的な素材のウールやポリエステルで、1万円程度で購入した着物の場合は数百円ほどの値段しか付かないことがほとんどです。
状態は良好か
全ての着物に共通して言えることですが、状態が良い着物は買取値段が高くなります。
ウールの場合は「虫食い」「縮み」のリスクが高い素材ですので、より一層気を使わなければいけません。保管している限りこのリスクは常に付きまとうためウール着物を売りたい方は状態が悪くならないうちに販売することをおすすめします。
ポリエステルは丈夫で洗濯できる素材ですが、畳んで保管する際に「擦れ」や「シワ」などが発生するリスクが他の素材に比べて高いです。
着物を着て洗濯しない場合はハンガーに吊るし、風通しの良い日陰に掛けるようにしましょう。臭いを無くしシワを伸ばすことができます。
サイズは小さすぎないか
個人の身長に関わることなので仕方がないことですが、あまりにも小さい着物は値段がつかないことが多いです。
現在の女性の平均身長を考慮すると、着丈が160センチ以上、裄丈が67センチ以上ある着物であれば値段を付けてもらいやすいでしょう。
購入年数が浅いか、流行に合ったデザイン性か
購入年数が10年以内の着物であれば高値が付きやすいです。
安く手に入るウールやポリエステルの着物は洋服のように気軽に購入する事ができ、必然的に流行りも生まれています。
10年以上昔のデザインをほしがる人は少ないため、買取業者としても値段が付けにくいです。母や祖母が着ていたウール着物やポリエステル着物を売ることは難しいかもしれません。
ポリエステルやウールの着物を高く買い取ってもらうコツ
ウールやポリエステルの着物と正絹の着物を合わせて売る
ウールやポリエステルの着物だけで売るのではなく、正絹の着物と一緒に売ることで値段を付けてもらいやすくなります。
正絹の着物は着物買取業者からすると在庫として、なるべく集めておきたい商品です。「正絹の着物が手に入るのであれば、ウールやポリエステルの着物の着物にも値段をつけよう」と判断する査定員も多くいます。
無理に正絹着物を売る必要はありませんが、手放してもいい着物を一度整理し、一緒に売れそうな着物があれば試してみるといいかもしれませんね。
買取に依頼するシーズンを考慮する
ポリエステルは通年で着ることができる素材ですが、ウールは着用時期が固定されています。
地厚く作られたウール着物を真夏に売るよりは、冬季にあわせて売却した方が値段は付きやすいです。サマーウールをお持ちの方は反対に夏季い売却するようにしましょう。
以上、ウールやポリエステルの着物の買取相場について解説しました。当サイトでは「ウールやポリエステルの着物」以外にも、様々な着物の相場価格を紹介しています。ほかにも買取価格を知りたい着物がある方は下記リンクを参考にしてください。